美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!
 イグニス…!!

 ユイは飛び起きました。


 「ふぇ…」

 …………
 ………

 辺りを見回すと、いつもの自分の部屋です。


 「…うぅーん」
 頭を2、3度掻きました。
 「のど湧いちゃった…」

 眠そうに寝室を出、牛乳をラッパ飲みしました。

 ゴク、ゴク、ゴク…。銭湯のCMみたいです。

 200mlで、142kcal。
 ええ。元々、カロリーを気にする性格ではありません…。


 「ぷは~っ」
 時計を見ると、午前1時です。
 「変な夢だったな…」
 ユイは、何気なく窓に見やりました。

 「………」

 「……!!」
 と、見慣れたはずの都心の風景の中に、夢と同じ巨塔が建っているではありませんか!

 そうです、紛れも無く、あの搭です!

 「へ…? マジ…」
 ユイは、呆然とベランダに出ました。
 
 遠くに“巨大な雷雲”が見えます。
 そして赤く巨大な月。
 

 「……イグニス……」
 茫然自失。そう呟くユイは、いつの間にかベランダの手摺に立っていました。
 「イグニス…!」
 
 と、次の瞬間…!
 彼女は20階のベランダから飛び降りたのです!


 ………
< 27 / 447 >

この作品をシェア

pagetop