美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!
 「あの後、あなたと別れてから、雷竜が最後の預言をしました。数千人が受信したはずです。 もう戻れないんですよ…!」
 竜一は少年とはいえ、男の力で美奈子の抱擁を振り払い、街に駆け出しました。


 「いいえ!」
 と言うのと同時に美奈子は、
 『闇竜』の、「いくぞ」という声に心の中で答えました。

――やるしかないのね…!


 「何を企んでいるのか知らないけれど…絶対に止めてあげる!」

 「『ドラグーン・オブ・ザ・ダァァークネス』!!」

 竜一の進行を阻むように、彼が渡っていたスクランブル交差点の中心部が、ズンッと凹みました。多くの通行人がその衝撃に倒れ込む中、竜一は不思議と嬉しそうに微笑みます。

 その微笑みはまるでそう、
 『そうしてくれるのを待っていた』そんな風でした…!
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