美少女戦士
イグニス・ドラグーン・ユイ!
「貴方は間違っています……!」
『炎竜』と“その主”は竜一の背中を、腕組みの立ち姿で鋭眼します。
「ドラゴンの力はですね…… ドラゴンの力は…… 悲しみでも…怒りでも…怯えでもないんです……」
「何を…!?」
と言う竜一は、振り向きませんでした。あえて振り向かなかったのです。
「――それは、私達の心の力ですッ!!」
【まさか…】と息を呑んだのは、闇竜。
【まさか『炎竜』だと……】
美奈子はもちろん、現れたドラグーンが誰なのか、分かっていました。分かったいましたが、彼女は思わず…
「あなたは!?」
と叫びました。
「私は――」
ユイは、言葉に迷う事はありません。すべき事は、もう分かっていたから―――!
「私は『イグニス・ドラグーン・ユイ』ッ!!」
「黙れェェッ!」
竜一は、その少女の無垢過ぎる正義に激昂しました!
偽善が――!!
彼は容赦など無しに、背後のユイへ肘鉄を繰り出しました。
――が、しかし
その体躯の回転で円状に弾け飛んだ光の粒は、少年の涙でもあったのです。
その涙にユイは気付く事はありません。ユイはまず、“敵”が誰であるかを知らなかったのです。
ユイはただ、細胞の命ずるままに眼前に迫る肘を、体を瞬時に屈めて避けると――
【うぉおぁぁ!】
全身のバネを使っての激烈なるアッパーカットを、無防備な“敵”の脇に喰らわせるのでした!
『炎竜』と“その主”は竜一の背中を、腕組みの立ち姿で鋭眼します。
「ドラゴンの力はですね…… ドラゴンの力は…… 悲しみでも…怒りでも…怯えでもないんです……」
「何を…!?」
と言う竜一は、振り向きませんでした。あえて振り向かなかったのです。
「――それは、私達の心の力ですッ!!」
【まさか…】と息を呑んだのは、闇竜。
【まさか『炎竜』だと……】
美奈子はもちろん、現れたドラグーンが誰なのか、分かっていました。分かったいましたが、彼女は思わず…
「あなたは!?」
と叫びました。
「私は――」
ユイは、言葉に迷う事はありません。すべき事は、もう分かっていたから―――!
「私は『イグニス・ドラグーン・ユイ』ッ!!」
「黙れェェッ!」
竜一は、その少女の無垢過ぎる正義に激昂しました!
偽善が――!!
彼は容赦など無しに、背後のユイへ肘鉄を繰り出しました。
――が、しかし
その体躯の回転で円状に弾け飛んだ光の粒は、少年の涙でもあったのです。
その涙にユイは気付く事はありません。ユイはまず、“敵”が誰であるかを知らなかったのです。
ユイはただ、細胞の命ずるままに眼前に迫る肘を、体を瞬時に屈めて避けると――
【うぉおぁぁ!】
全身のバネを使っての激烈なるアッパーカットを、無防備な“敵”の脇に喰らわせるのでした!