美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ！

　母娘の朝はこうしていつものように、過ぎてゆくのでした。


　「ママ！　夕飯、なに食べたい？」
　別室で制服に袖を通しながら、ユイは言いました。
　

　「ああ。今日は私が作るわ」
　
　
　「え、今日って外来の日だっけ？」
　ユイは鏡を見て、胸のリボンを整えます。
　外来担当の日は早く帰れるのですが、入院病棟担当の日は帰りが遅くなるので、夕飯はユイが作る事になっているのでした。


　「シフトが変わったのよ。入院病棟の日が、月水。楽なモンよ」


　「詐欺師～。　外科医を見習いなさい」
　髪をとかしながら、今度はユイが麻衣を揶揄しました。


　「違うの！まったく。　免許を取るまでがとても大変なんだから。努力と苦労の上に成り立ってるのよ～」
　麻衣はティー・スプーンを回しながら笑います。
　「とても、あんたじゃ、無理よ」


　「そりゃ、私じゃ努力したって無理だわさ。　ママみたいに頭良くないから」