美少女戦士
イグニス・ドラグーン・ユイ!
「少佐……空が…。空が」
と、Fー15のタンデム・コクピットの中でも、そんな会話があったそうです。
「あぁ……。息子に見せてやりたい」
「息子ですか?」
「アイツは宇宙飛行士になりたいんだ。上に行く気なんだな、親父より」
「ご覧ください」
一方、真っ先に駆けつけたNテレビ局のヘリは、その様子をもっと克明に捉えていました。
この下手なリポートはしかしながら、たまたま乗り合わせたリポーターが、自身、後世にまで語る一世一代の名リポートになりました。
「ご覧ください! あの“厚い雷雲”が去ったあと、代わって天球に拡がりました、この満天の星空を……。 現在、時刻…0時3分…。 日付が変わりまして……」
「あっ! そ、そうか…! 天の川です。 これは天の川です」
しかし、そのリポーターの彼の顔が画面に映ることはついにありませんでした。なぜならカメラマンが仕事を忘れ、その空ばかりを収めていましたからです。
「美しい天の川が広がっています。ご覧ください、星々が輝いております。あぁ……ベガとアルタイルがこの眼でもハッキリ見えます」
「スタジオの皆さん、信じられますか? ハッキリ見えます。 信じてください。 皆さんも“見ようとしてください”。 この“慈愛に満ちた天球のドラマを”…!!」
と、Fー15のタンデム・コクピットの中でも、そんな会話があったそうです。
「あぁ……。息子に見せてやりたい」
「息子ですか?」
「アイツは宇宙飛行士になりたいんだ。上に行く気なんだな、親父より」
「ご覧ください」
一方、真っ先に駆けつけたNテレビ局のヘリは、その様子をもっと克明に捉えていました。
この下手なリポートはしかしながら、たまたま乗り合わせたリポーターが、自身、後世にまで語る一世一代の名リポートになりました。
「ご覧ください! あの“厚い雷雲”が去ったあと、代わって天球に拡がりました、この満天の星空を……。 現在、時刻…0時3分…。 日付が変わりまして……」
「あっ! そ、そうか…! 天の川です。 これは天の川です」
しかし、そのリポーターの彼の顔が画面に映ることはついにありませんでした。なぜならカメラマンが仕事を忘れ、その空ばかりを収めていましたからです。
「美しい天の川が広がっています。ご覧ください、星々が輝いております。あぁ……ベガとアルタイルがこの眼でもハッキリ見えます」
「スタジオの皆さん、信じられますか? ハッキリ見えます。 信じてください。 皆さんも“見ようとしてください”。 この“慈愛に満ちた天球のドラマを”…!!」