美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!
 どういう事だ、とLは表情だけで訊き返します。

 「だから! 排気ガスとかスモッグとかを使ったわけでしょう? 超高温、超高圧の中心部で」


 「そうか、それに南の高電圧が加わって……」
 課長は言いかけて首を振りました。
 「いや。やめよう、くだらない。 こんな分析は“事実であっても真実ではない”」


 「あ! 見て!」
 と、Kは空を指差します。その瞬間、星空に穏やかな雷電が走りました。



――――
―――
―…

 コツッ、という可愛らしい音を立てて、何かがコックピットのキャノピーを叩きました。

 「これは…!?」

 上空をゆっくりと旋回していたF15戦闘機からのその通信を、管制室は暫く冗談だとして相手にしませんでした。

 「“星”が降っています」


 F15のパイロットが分からなかったのも無理はありません。結婚指輪でしか見たことのないそれが、空から降ってきたのですから。
 彼は、あまりにも唐突なその“炭素の塊”を以下のように形容するしかなかったのです。

 「繰り返します。 雹ではありません、“星”が降っています。 詳細は不明。 ただ……“星”としか思えません」
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