美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!
 「あぁ?」
 先生はユイが言おうとしている『搭』を分かったようです。
 
 「ああ、なるほど。『雲にも届く巨搭』か?」

 「あっ、そうそう! 先生、知ってるの!?」

 「ピラミッドだろ?バ~カ!」
 越野という意地悪な男子が、ユイをからかいましました。

 「そう言うな。越野! まんざら嘘じゃない。 『雲にも届く巨搭』てのは『バベルの塔』の事だ」

 「『メソポタミア文明』には、ジッグラトというシンボルタワーを建てる文化があったんだ」

 へぇ…、という感嘆が、好奇心のある生徒達の中から上がりました。
 もっとも、一番勉強のできる美幸という女子生徒が、それに感心するのではなく、神妙な面持ちで声を詰まらせていたのには、誰も気付きませんでした。
 
 

 「間違いの回答だが、よく知ってたな」と、先生。

 「だって、ホンモノ見たんです!」
 ユイはきっぱりと言ってのけます。

 「本物を見たぁ!?」
 先生は驚きました。



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