美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!
 「僕の権限ではないが、 それは無謀だろうよ。人海戦術は、8課の隠密性を著しく損なうからね」

 カテゴリー2とは、『EPD能力の可能性あり』と憶測されている人物群であり、カテゴリー1とは、『能力覚醒のリスク有り』と経験論的に規定された精神環境を持つ人物群です。

 つまりは、幼少の頃に虐待を受けたり、あるいは犯罪に巻き込まれたり、極度のストレスに犯された、また、犯されている人々が該当することになります。


 日本に、虐待されている子供達が一体、何人いるというのでしょうか?

 そんな理由で総勢20名の8課にとって、カテゴリー1は在って無いような位置づけなのです。


 「ええ、もちろん。 冗談で言っただけですわ。 …疲れていらっしゃるみたいですね?」


 珍しくQが人間味を見せ、
―しかも、女性的な慈しみを内在させて…!―
 裕はギョッと驚きました。

 「あ、ありがとう、大丈夫だ」

 「本当に?」

 「大丈夫だよ?」

………

 「なら…」
 と、Qは小さな溜め息を吐き
 「冷静に聞いて下さいよ」
 と、話を始めました。
< 60 / 447 >

この作品をシェア

pagetop