美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ！

　〈うぁああっ！！〉
　男は眼球が潰れるほど強く諸手で目を覆いました。

　男は激痛の悲鳴を上げながら床にのたうちます。

………

　【危ない所だった…】

　「…え？　おにいちゃんだれ？」
　達也はワケも分からず尋ねます。もっとも“電源を切った子供達”が皆そうであるように、それには驚く、という風はなく、ただ呟いただけですが。

　【君がもし、あのまま“世界に戻って来なければ”腹を蹴られて内臓が破裂し、内出血で死んでいた】

　「“世界に戻る”？」

　【…そう。　全てを拒絶する事は簡単だ。　しかし、極限の“感情”から逃げない事は難しい】

　「……？」

　【あの男を…何ていうかな…ひっくり返ったゴキブリみたいにに思ったろ？】

　「可哀相に思ったんだ」

　【フフフ。合格だ。侮蔑は強力な感情だから】

　【……さてと……
　君は世界に感情を入力した】

　――！？

　【……なれば…
　世界は竜を出力する…！！】