光の世界
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「ここで…いいんだよね」
レイは今サレスの屋上へ続く扉の前にいた。
エナが立ち去るときに,
「今日の夜,城の屋上の空中庭園にきて」
と伝言を残していったのだ。
こんな場所があることを知らなかったレイは,もちろんくるのも初めてだ。
恐る恐る扉に手をかけてゆっくりと開けていく…
「これは…」
そこには見事な庭園が広がっていた。
そして…
「レイ!!遅いよぉ」
「早くこいっ」
美しい庭園には沢山のテーブルが置かれ,沢山の料理が置いてあった。
呆然と立ち尽くすレイに,クライブがお酒の入ったグラスを渡す。
「おかえりなさい,レイ」
そのクライブの言葉に続き,たくさんの人がレイの帰還を祝った。
レイにとって,それはサレスで二度目となる歓迎パーティーだった。
「みな…今宵は宴じゃ!」
国王ジルバの声を合図に,終わりを知らない宴が始まった。
みな思い思いの時を過ごし,レイが部屋へ帰ったのは空が白んできた時だった。