光の世界
――――
「リリーナッ」
長い水色の髪を見つけレイが声をかける。
「レイッ」
リリーナが満面の笑みで振り返る。
「楽しんでくれてる?ちょっとバルコニーに出ましょ」
そう言ってレイの手をひいてバルコニーに出た。
「んーッ。気持ちいい。人が多くて中じゃ落ち着かないでしょ?」
そういいながらリリーナは背伸びをした。
そんなリリーナにレイはずっと気になっていた事を聞いた。
「あのさ…どうしてサレスの人って私の事を受け入れてくれたの?
セルガイアでは…その…異世界の人間て…」
レイが口ごもっていると,リリーナがバルコニーの手すりにもたれかけていた体をレイの方に向けた。
「前にも…いたからね」
「え?」
「サレスには前にも異世界から来た人がいたのよ。
彼女の影響もあってサレスの人間は異世界の人に抵抗がないのよ」
自分以外にも同じような人がいた事に,レイは驚きを隠せなかった。
「その人…今は?」
「………………消えちゃったわ。ある日突然ね。
彼女…ディアスの恋人だったの」