光の世界
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「みんな!!聞いてくれ!!レイは裏切り者じゃない。
彼女は…俺たちのために犠牲になってくれたんだ…」
皆が集まっている大広間に突然入ってきたディアスは,ロージから聞いた話をそのまま皆に話した。
ディアスの話にあるものは驚き,そしてあるものはその場に崩れ落ち泣いた。
「これからどうするんだ?そんな話を聞いたら…」
ロイがディアスの側へ来てそう言った。
ロイが何を言いたいか,ディアスはわかっていた。なぜなら,自分も同じ事を考えていたからだ。
「あいつを…助けに行く!!」
「待って!!相手はダークネスよ。戦って勝てるかどうか…
それに…サレスはどうなるの?」
ディアスの唐突な発言にたまらずリリーナが口をはさんだ。
助け出したい気持ちは山々だが,相手が相手なだけに簡単に決断するわけにはいかなかった。
たとえディアスが王子であっても,個人の意見で民衆を皆殺しにされるわけにはいかないのだ。
その時だった。
「城の事は気にするな」
その場に現れたのはサレスの国王その人だった。