夏と風鈴
行為が終るとアタシはまた 煙草に火を点けた
「オマエさぁ もう少し あ~。とか う~。とか声出せょ 腰を振るとか
オマエとヤるのって なんか排泄だな」
排泄か
打って付けの言葉だな
「金ももらってないんだから 文句言うなよ」
男は服を着ると またなっ と一言言って出て行った
アタシは振り返りもせず 煙草をふかした
気が付けば もう夕方になっていた
夏の西日が アタシの身体をジリジリと焦がした
排泄
その言葉が頭から離れなかった