執行猶予3年

何でかは、
知らんけれども、
俺はこの頃、
信じられんくらいネガティブだった。
もともとネガティブなんだけれども、
電気消して、
蹲って、
暗い音楽をかけながら、
PC打ちするのが、
日課のようになっていた。

おかげで、
今じゃ家のカーテンは、
全て遮光カーテン。

日光は嫌いなんです。
このくらいからか、
俺は夜光虫と呼ばれるようになった。
夜勤でも、
12時超えてから、
元気になるからだ。

12時超えると、
みんな寝静まってしまう。
いかに東京と言っても、此処は静かなところ。

夜も深くなれば、
静まり返る。
そうすると一人、
考える。


俺は、
何を目指して此処にいるのだろう。
なんにも分からなかった。
ただ毎日、
日々が過ぎるのを、
指折り数えて、
死に向かっていくだけの人生。


其れが楽しいのか。
否か。
途方もない。


いわば。
何もない。


其れが俺だったりして。

でも、
もう少しで。
俺たちにとって楽しく、
ムカつき、
憎み、
騙し合い、
虚しいくも、
悲しい、
半年間がやってくる。

人の関係と言うものは、
泡沫のように、
生まれ、
流れていく。
時間は、
全てを攫って行く。

大切なもの全て。
関係も。

無邪気な関係は、
いつしか変わってしまう。
皆そう言う。
実際そうだけど。

俺は言おうか。

そんな関係は、
いらねえ。

汗臭いのとか、
熱いのが嫌われるご時世。
おう。
いっとけや。
馬鹿見せるぜ。

次のページから話す言葉は、
愛して病まねえ、
貴様らへ。
敬愛と、
ほんの少しの戒めと、
俺の懺悔をこめて。



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