執行猶予3年
そんな空気を、
鶴は感じ取ったのか、
誰かに電話しだした。

しばらく、
電話相手と、
楽しげに話してた。
相手はマヤちゃんだろうか?



しばらくして、
鶴は携帯を俺に差し出した。
俺は受け取るのが嫌だった。
内容は分かってたから。

でも、
収まりつかんわけよ。

俺切れるかも。

なんでって。
あんな軽い悪ノリで、
此処まで、
深刻な状態になったこと。

あぁ、
計算ミスや。

そして、
鶴の意外な一面。
俺死にそう。


勘弁してくれ。

「もしもし~。」

『あ、
松永!!
洋ちゃん浮気したんだって。』

「してねえよ。
浮気したのは鶴やろ?」

『だって泊ったんでしょ。
松永は鶴ちゃんの気持ちわかるの?』



分かるか…。


「分かるってなん?」


マヤちゃんにこんな口きいたことはない。
学生時代の俺は、
おちゃらけた性格で、
大抵の事は笑って流してた。


『あの家は、
鶴ちゃんと洋ちゃんが、
一緒に住んでるところだよ。
他の女が入ってきて、
泊って、
鶴ちゃんかわいそうだと思わないの?』


「思わねえ。
悪いけどマヤちゃん。
俺は、
今回鶴部のケツもてねぇよ。」





俺は話すのもうんざりだった。
もう、
これで、
マヤちゃんのと関係も終わったな。

別にいいけど。



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