執行猶予3年

「あはは。
そりゃ君、そいつに担がれたわ。
俺ら中学生なんてナンパせんって。」

なんか面白そうに笑う、
八巻と言う男。

俺は、
真面目人間だったので、
俗にいう不良さんたちとは、
付き合いがないもので、
めっちゃコエぇぇ!


「まあ、
諦めなよ。」

「そう言う問題じゃなくね?」

そう言ってきたのは、
灰色の髪の毛が印象的な辰治だった。


「それはイジメだろ?
だいたいよ。
友達でもないのに、
そんなこと言われて、
ノコノコこんなとこ来たわけ?」

「…・・友達いないし。」


「…居ねえのかよ。
暗いな。」

「人の事言えるか馬鹿たれ。」


なんか悲しくなってきた。
騙されたし、
こんな怖い人に取り囲まれて。



「泣くなよ。
まあ、俺らこんなだし。
よくここに居るから、
暇ならおいで。」


これが八巻たちとの出会い。

大人の彼らは、
ホントに来るとは思わず、
同情でそう言ってくれたのかもしれないけど、
無知な俺は、
毎日って言っていいほど、
ソコに通って行った。


俺には、
学校より大切な学びやだった。

とりあえずそこで習ったのが、
酒、喧嘩と、
バイクの盗み方。
嫌、駅に止まってるバイクを借りて、
ちゃんと返すけど。


後友達とは何か。

友達って、
いいよって初めて知った。

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