執行猶予3年


それから、
春になって、
家から大分離れた、
看護学校に通うことにした。


そのころもまだ付き合ってて、
まあ。
楽しかった。

このころになると、
自分でバイトし始め、
親のお許しが出たので、
髪の毛を真っ赤にしていた。


「お。
おそろいおそろい。」


まあ。
八巻とおそろい。

でも、
同じ時。
いやな話を聞いた。

八巻の友達の女の子に。

去年の12月頃。
八巻は彼女と別れたらしい。
彼女がいたのも知らなかった。

別れた彼女とは、
なんか、
結婚云々の話までしてたらしい。

少しへこんでた。

そんな時の話だった。
季節は梅雨。

雨の日だった。


八巻と、
連絡が取りづらくなった。


はじめは、
仕事してたとか、
そんな返信が来てたけど、
しばらくするとフルシカト。



「もしもし。
やっとつながった。
何してる?
ちょっと、暇ある?」

『あるっちゃあるけど…。』

「忙しい?」

『いろいろ・・・、
TV切れてさ…、
ーーが、なのさ。』


酔ってるのかなって、
そう思った。
言ってることが、
支離滅裂だったから。
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