執行猶予3年
俺は見てた。
ただ見てた。
怖くて、
ビックリして、
どうしていいかわからなかった。
いろんな事聞かれて、
どうしてそこに言ったとか、
最後はどんな話したとか、
確かそんな感じ。
全然話が頭に入ってこなかった。
包丁がおなかの上に落ちてて、
首に穴あいてて。
すごく臭くて。
なに?
何がどうしたの?
「死んだのか。」
口に出したら、
現実になった。
警察を調書が終わるとき、
まあ、自殺だろうね。
そういった。
ああ、そうなんだ。
僕の感情はそんなものだった。
そのまま家に帰って、
遅いと怒られた。
まさか警察にいたなんて言えなくて、
適当にごまかした。
そして、
普通に家で過ごして、
普通に寝て、
次の日には日常。
八巻の死は、
俺の中で、
大好きな漫画のキャラが死んじゃった。
そんな感じだった。