執行猶予3年
俺の頭は、
その方向で、
フルスロットルだった。


洋ちゃんに、
急にどうしたんだよって、
言われたことがある。

どうもしない。

いや別に。

そんな感じでごまかした。

そうだな。
100対0くらいで、
鶴が悪くたって、
俺はいつでも鶴の味方してたから。

だけど、
松永はプッツンしてしまったんです。



次第に、
この不思議な三人の関係のバランスは崩れ出した。


一度失ったバランスってのは、
戻らない。
いや、
戻るときには戻るけど、
元には戻らない。

違う形で又始まっていく。



時は過ぎて、
11月。


もう、このころの記憶はない。
10月のけつに、
鶴と洋ちゃんが、
母校の文化祭に行ってきた。

俺は夜勤中。
二人して、
おれの働いてる病院の非常階段下に来た。
俺は座って話を聞いた。


「俺らまた、
頑張ってみるわ。」


鶴と二人少しだけ話したような気がする。

引っ越そうって話と、
愛梨ちゃんに、
付き合ってるから、
宣言してきたような気がする。



でも、
同時に、
俺は電話で愛梨ちゃんに泣かれた。


『愛梨…分んないよ…。
まっちゃん。
どうしたらいいの?』

そんな感じ。

俺は申し訳なかっただけだった。

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