執行猶予3年
連絡をほとんど取らなかった。
それで突然のメール。
俺は怒りや、
何だろうか、
どろっとした感情を思いのままに打ち、
送りつけた。
まあ、
その数週間後、
やたらのんきなメールが返ってきた。
ともに、
春が来た。
3度目の春。
ここに来た時も春だった。
また桜道を、
仕事へ向かう。
見上げて、
今年が最後かなと、
思ったりした。
そうだ。
確かこの時、
決意したんだよな。
んで、
この話を書き始めようって、
思ったような気がした。
鶴にも新しい人が出来て、
洋ちゃんはあの子と付き合いだして、
新しい生活が生まれた。
そうやって、
人生って、
いくつもの始まりがあって、
終わって、
繰り返してく。
俺は何も始まらない。
終わらない。
やるべきことが一つだけ。
その目標に向かって、
これを書きながら、
いろいろ思い返してみる。
執行猶予。
残り1年。
実刑無期懲役。