執行猶予3年
さらにそれから、
1週間もしないうちに、
もう一匹拾った。
汚くて、
両目がつぶれてて、
蚤がついてて、
風邪引いて鼻水たらした、
がりがりの猫。

これをほっておいたら人間じゃねえ。
またもや俺は病院の敷地内で、
猫を拾った。
家には蚤の付いてない猫がいるため、
しかも運悪く夜勤があるので、
家には置けず。

アレルギーもちの洋ちゃんに預けた。

頼むって押しつけて。

翌日行くと、
「俺飼いたいなあ…。」

「だめだよ。
もう、飼い主決まってんだ。」

「だれ?」

「お前の元カノ。」

そう、
さっき電話して、
お前がもらわなきゃ保健所だぞって、
脅した。

「なに!!
俺がじかに交渉する。」

「あきらめろ。
帰るぞ。」

「ぁあ、俺の蜂の巣が…!!」

「ハチノス?」

「蜂の巣のようながら。」


ネーミングセンスを問いたい。

でも持ち帰った。
悪いが、
今から病院行くんだ。

蚤の薬に予防接種。
風邪薬。
やたら金掛かる。

そして、
鶴にやった。
やつはそのみすぼらしい猫を押しつけられたのに、
「可愛いvV」
って言うんだ。
こいつは昔から変わってる。
昔家にいた、
病気もちの涎のたらした猫もかわいいといった。
みんな汚いってよらなかったのに。


家に来た猫は、
2匹。
69(ムック)、38(雅)となった。



今度は捨てないよ。


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