執行猶予3年
日勤が終わり溜息。
なんに堕ちてるのか、
もうそれすら分からない。
5月だからな。
うん。
軽く5月病…。
今日、鶴が辞めた。
速かった。
辞めるといった3日後には、
病院から消えた。
看護部を総括する、
看護部長と話をつけ、
即辞める事になった。
普通は、
残ってる勤務消化し終えたら、
辞めるんだが、
もう、夜も眠れないと話をしたら、
看護部長が計らってくれたらしい。
奴は、今日、
北区に居る洋ちゃんの寮に引っ越した。
寮と言っても、
マンションの一部を借り上げしてるのだから、
問題はないだろう。
俺は、
気分的に一人。
電車に乗ればすぐに会いにける距離。
それでも、
取り残されたような感覚に、
もともとネガティブ思考の俺は、
悪い方にばかり考えた。
そして鶴が羨ましくって仕方なかった。
この迷路から抜け出して言った彼女が。
何処に行っていいか分からない。
行く先も分からない。
自分がどうしたいのか分からない。
軽く絶望的。
まぁ、被害妄想だけど。
そう思わなきゃ明日も仕事に行けない。
明日は、
初夜勤だ。
やってられねえ。
誰もいない部屋で、
布団にくるまって、
少しだけ泣いた。
誰も見てないから。
今は、
強気にならなくていいと。