執行猶予3年



「俺、病院、辞めます。」


東京に戻ったその足で、
病院に行き、
病棟責任者の看護師長に言った。

まぁ、
思ってた通りの返答が返ってきた。

「もう少しやってみたら?
答えを出すには早すぎるわ。
皆、貴方達を応援してるのよ?」


何処が?

まぁ、
そこからは、
俺の粘り勝ち。
看護師の世界は、
普及が嘘のように引く手あまたの世界。
実質的に、
看護師の数が少ないのだ。
そう易々とは辞めさせてくれない。

俺は、詐欺師になれるんじゃねえかって、
位の嘘八百を並べた。

師長は、
渋い顔をしながらも、
OKした。
明日、看護部長に話を通して、
もうすでに出ている勤務、
来月一カ月分をこなして、
辞めになる予定。


さて、
準備しなきゃな。
短いんだ。
看護師やてちゃ何もできないなや、
できる仕事につけばいい。
こんな仕事糞食らえじゃ!
二度とやるもんか!!



その頃は、
パラダイスへの第一歩だと思ってた。

まぁ、
本当の地獄はここから始まったんだけどな。




piece1~迷路~end



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