執行猶予3年
「お世話になりました。」
変な気分だ。
言い訳してるくらいなら、
辞めてしまった方がいい。
看護師なんか、
もうやるもんか。
そう思うと、
なんにかすがすがしく思えるが、
親に、辞めたことを言ってない。
そんなこと言ったら、
速効実家に引き戻される。
何としても、
それだけは避けなくては。
部屋を空にして、
点検に来ていた総務課の、
お姉ちゃんに鍵を返した。
引っ越しの車に乗り込んで、
3ヶ月だけすんだ街を後にした。
何度も振り返っては、
これからの未来に、
希望をもった。