執行猶予3年
喜んでるか、
洋ちゃんの方を見たら、
立ったまま固まってる。
ケーキや、
料理を持って飛び出してきた面々も、
様子をうかがってた。
「洋ちゃん…?」
「…俺、
今死んでもいいくらい。
バンドあるけど、
死んでもいいくらい嬉しい…」
みんなほっと一息。
その晩は、
日常を忘れるくらい、
馬鹿飲みした。
収集付かなくなって、
家に置いてあったギターを取って、
ネッシーが弾き、
ただでさえ、
声のでかい洋佑が歌い出す。
明日苦情周りか俺は。
そのあとはお約束のカラオケ。
地元組はみんな、
ビジュアル系の曲や、
ハードロック好き。
シャウトするたびに、
5人の元同僚は、
どん引きしていた。
俺たちは、
楽しくって堪らなかった。
ほんの束の間。