執行猶予3年


入社式はなんとか終了。
長かった。
院長やら看護部長やら、
話し長ぇし。
うぜぇし。
意味分かんねぇし。

「鶴。飯どうする?」

「あたし、洋ちゃん家行くから。」

「そ。
じゃあ、明日な。」

「うん。ばいばい。」

明日から、
研修。


鶴と別れて、
自転車にまたがり、
家に帰った。


部屋に入れば、
荷解きしていない段ボール。
居慣れない部屋。
敷きっぱなしの布団に、
寝ころんで天井を見上げた。

早々にホームシック?

んなわけねぇだろ。
やっとここまで、
逃げ出したんだ。

全てを投げる覚悟はできてんだろ?


さぁ、
行ってみようじゃねえか。
最果てへ。





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