執行猶予3年
暑いさなか、
ゴンドラのって、
窓磨きして、
ヨウジョウ貼って、
そうして働いた。
4日目の事。
残業で遅くなった。
「一愛ちゃん。
車に乗っけてもらうんだけど、
一緒に乗っけてもらったらどう?」
おじいちゃんが、
別の業種のワゴンに乗っけてもらうらしい。
分岐部の駅まで。
「いいよ乗ってけよ。」
3人の若い職人だった。
何度か、
廊下ですれ違ってるので、
なんとなく作業服の色で覚えてた。
おじいちゃんが一緒だから、
大丈夫だろうと、
乗り込んだ。
そう、俺は懲りない。
おじいちゃんの隣に座って、
外のネオンを眺めてた。
暗い空に、
ネオンが光って、
星も見えないこの街。
俺は、
人の汚さを知らな過ぎる。
無知がどれほどの罪なのか、
思い知らされるんだ。