執行猶予3年
男が悲鳴を上げた。
驚いた運転手が車を急停車。

振り向き見た光景に、
驚きながらも、
助手席の男が手を伸ばしてきた。

「この野郎。
何しすんだ!」

止まった車から、
刺されてのた打ち回る男を踏みつけて、
車外へ出た。

後ろで俺を罵る声が聞こえる。
追いかけてくる音が聞こえる。

暗い闇の中、
これほど音が怖いと思ったことはない。
夢中だった。
闇の中光を探して、
たった一本の知らない道を、
無我夢中で走った。


でも光は見えなかった。


どうやら、
奈落の底に迷い込んだらしい。

もう、
戻れないと思った。





音がなくなって、
どれだけ歩いたか、
公衆トイレがあった。

以外と家から近くの駅だった。
人気はなく、
一人ぼっちのような気分。

中に入って、
明かりに照らし、
自分の姿を見た。
還り血が気持ち悪いくらい付いていた。

とにかく、
手を洗った。
汚くて。

独りになりたくなかった。
でも、
こんなこと話したくなかった。


―――――――――――――
Re:
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具合悪いんだ。
ちょっと、だけ。

end
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鶴に来てほしくって、
そう打った。

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Re:RE:
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病院行ったら?

end
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そりゃそうだ。

もう怖いとか、
悔しいとか、
悲しいとかなかった。

信じる者は騙される。
誰も救っちゃくれない。
俺の教訓になった。



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