執行猶予3年

「ちゅうわけよ…。」

「患者よ。
それは、
ボケた患者さんよ。
かつがれたんだわよ!」

いつもの喫茶店で、
Yシャツのボタンを緩め、
珈琲をすすってると、
ママにそう言われた。

「やっぱそう思う?」

「そうよ。
間違いないわよ。
そんな怪しい契約書。
辞めた方がいいわよ。」

怪しいも何も、
契約書は白紙。


「明日、白衣もらいに行く約束してるから、
もし白衣がなかったら、
辞めよ。」

「そうね。」

俺も半信半疑。
少しどころか、
かなり怪しい。
でも事務員も、
みんな部長と呼んでいたし。
たぶん職員であることは間違いないし。
中は、ちゃんと病院だったし。

そんな、
人をおちょくるようなことをするだろうか?
しないよな?

うん。
明日、
白衣をもらいに行って、
それで決めよう。


< 76 / 189 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop