執行猶予3年
ホテル内のカフェに、
まだ時間があるからと、
立ち寄った。
何の話をしたのかは覚えてないけど。
ほどなくして、
会場があるフロアに。
受付で名前を書いて、
ふと目を挙げると、
椅子にとんでもない数のスーツ姿の人ら。
もしかして職員じゃねえよな。
「言ってなかったっけ?
系列病院も来るから、
300人くらいいるわよ。」
聞いてねえぇぇぇ!!
「洋ちゃん?
浮いてるどころじゃなくねえ?」
「松永?
師長に土下座して帰ろう。」
「外に居酒屋あった。
そこで飲んでるべ。」
「何言ってるの?
二人とも可愛いから大丈夫。」
俺らは大丈夫じゃない。
そこに部長がきた。
私服で。
汚らしいかつて白かったトレーナーと、
茶褐色んベストを着て、
其れを見ていささかほっとした。
経営者がこれだもんな。
いいか。
まあ、
でもスーツに囲まれて、
いい気はしない。
「おい。
慶介。上着脱いでよこせ。」
「何言ってるんですか?
嫌ですよ。」
看護助手(ヘルパー)の慶介を、
虐めてうっぷん晴らしした。
中に入っても、
悪夢は続いた。