I’m home
お袋と離婚して一ヶ月のことだった。


次の母親になる女は俺の方が年が近く、
高飛車で、
とにかくムカつく女だった。

俺の顔見りゃ、
あからさまにいやな顔して、
口も聞きやしない。

親父は、
出張が多くて、
月の大半は、
このでかいマンションのこの家で、
俺の飯の用意もしてくれない女と二人きり。
正に最悪。

敏弥って、
俺の名前だけど、
この家じゃ誰も呼んでくれない。



こんな家出て行きたいけど、
高校生の俺にはそんな経済力なんて無くて、
必要ないような、
扱いを毎日受けてると、

ホントに消えてしまいたくなる。
そんな、17の夏を送ってた。





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