I’m home
Ⅲ.衝撃
「あ~、めんどくせ。」
本気で帰りたくない俺は、
夜中の公園でブランコに乗ってゆらゆら。
夏は、外でぶらぶらできるから、
好き。
昼間のきつい日差しに焼かれた肌に、
生ぬるい夜風が当たって心地よい。
空を見りゃ星がいっぱいあって、
月が真上にあって、
深夜を示してる
今日はバイトがなくて、
翔くんの誘い断っちゃったから、
何処にも行くところがなくて、
仕方ないけど暇。
暇すぎて、
公園の遊戯具全部乗った。
日付も変わりそうだし、
そろそろ帰ろうかなって、
腰を上げた時だった。
温い風に乗って、
何か声みたいな音が聞こえた。
興味をもったわけじゃないけど、
家に帰るのが億劫で、
暇つぶしに音のする方へ寄ってみた。