NO TITLE


爽やかな顔で挨拶する永浜悠を見ると、なんだか睨みたくなった。



と言っても永浜悠にはなんの罪もない。



私の平和な日常を返せ―!!



心の中で叫んでみた。


しかし、口に出さなきゃすっきりしてくれなかった。



朝から疲労感が私を包む。



「綺羅、どうしたの?」


あんたのせいだし!

…なんて言えるわけもなく、


「なんでもないよ。」

と普通に返す。



ふーん、と永浜悠は言う。



モテるって罪…
< 26 / 144 >

この作品をシェア

pagetop