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その後、鍋会場に戻ると二人はキス真っ最中。



「あのー、ほかでやってもらえます?」


私が一声かける。



その場には、平然と荷物をまとめている浅木、



顔を真っ赤にして慌てふためいている麻那、



そんな二人をにやけた顔で見下ろしている悠、



しらけた顔で見ている私。




浅木は麻那の手荷物を持つと、麻那の腕をつかんで立ち上がった。



「麻那行くぞ?じゃお二人さん、メリークリスマス」


「め、メリークリスマス!」



後に続いて麻那も出て行った。




「なんじゃ、こりゃ…」



鍋の後片づけをする二人。



鍋だけ食べて逃げやがって…



「山川さん、心の声聞こえてます」


「え?」


「まぁ、早く二人の時間となったんだから、良しとしようじゃないか」



それもそうだね…
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