初恋のキミへ。


それから結構遊んだ。
昼飯さえ忘れて海に入っていたため、やけに全員疲れが出て上がることになった。


「またこよーね?」


「そうだな。」


俺がそう答えると、嬉しそうに微笑んで、手を握ってきた。

今日はやけに甘えてくる。そんな未波の行動に俺はやられそうだ。

早く2人きりになりたい。


「この後どーする?」


タケが俺に聞く。


「疲れたから帰らねぇ?」


疲れたなんて嘘じゃないけど口実にすぎない。


「そーだな。じゃあ帰るか。
着替えたら駐車場な?」


「分かった!いこ?未波」


桃花ちゃんが未波の手を取り着替えに行った。


「お前、早く2人になりたいだけだろ?」


タケがにやけながら俺に言った。


「これ以上、ほかの奴の目に未波を映す訳にいかねぇ」


「さっきは強気だったくせによ」


「うるせー」


そんな会話をしている時だった。

未波の声らしき声が聞こえてきた。
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