初恋のキミへ。
下駄箱につくと靴を履いて出ようとする未波の姿があった。
「逃げんなって言ったろ?」
そう言った俺に振り返った。
「誰も待ってるなんて言ってないんだけど」
そう吐き捨てて帰ろうとする。
「待てよ!」
俺は未波を呼び止めて隣に並んだ。
「送る」
「頼んでない」
「じゃあ俺のことは気にすんな。」
「はぁ…なんなのよ」
そうため息を吐く未波。
その横顔があまりにも綺麗で
またもや見惚れてしまった。
"やべっ!俺が見惚れてどーすんだよ"
そう思い焦って平常心を保った。