*RENKA*
祭りのあっている場所へ行くと
浴衣を着た女の子たちや
カップルたちがたくさんいた。
「屋台いっぱい並んでるー!!」
「柑奈!買いに行こっ!!!」
「うんっ」
私たちが屋台にはしゃいでいると
後ろから聞いたことがある声がした。
「金魚すくいしたーい!!」
ふと後ろを振り向くと
そこには魅歩とゆうの姿があった。
魅歩は女の私でも
惚れちゃいそうなくらい可愛かった。
私はすぐその場から離れた。
ゆうと顔を合わせたくなくて。
なんで顔を合わせたくないか
分からなかったけど。
私はその日泣きたくて
でも泣けなくて
必死で涙をこらえて
無理やり笑っていた。
夏休みも終わり
2学期になった。
ゆうとは違う班になった。
それでよかった。
柑奈とはまた同じ班だった。
そしてこの班で私の新しい物語が始まった。