太陽の朝は窓を閉じて【オムニバス】
高畑 由宇

と画面に出ている。

福島で小学、中学と一緒だった友人だった。

比較的仲は良かったが、そうとう長い事話をしていなかった。


私は何でこんなに体がダルいのだろうと思いながら、腰を上げた。


「ミナト?久しぶり、元気?。」

由宇ちゃんの声はいつ聞いても、張りのある太陽の様な声だ。

私は精一杯でも、枯れかけたススキに似たダミ声しか出ずに、

「ありがとう。元気だよ。」
と答えた。

「元気な声、とは思えないけどね。」

「どうしたの、由宇ちゃん?久しぶりだね。明けましておめでとう?。」

「ミナト。なんで、おめでとう?って疑問文で終わんの?
おめでとう。」


由宇ちゃんの元気なひまわり声は、そう言って電話の奥で笑った。



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