太陽の朝は窓を閉じて【オムニバス】
何時の頃からか、雪が舞う冬が好きになってしまった。
意外と東北出身者は雪には困らせられる事も多いためか、冬が好きになる事は、珍しいのかもしれない。
夏は太陽がジリジリと手に届くみたいに、すぐそこにある気がするから―。
ずっと冬が好きでいたい。
やっぱり天気予報は当たって、朝から空は暗い煙色に見える程、影っている。
煙色の空は心を持たない機械の様に、ただただ、次々と白い雪を降らせる。
一月の暗い大きな影空は、私の窓から入る太陽の光を拒んで、
私は目を閉じてしまわなくても、安心して窓辺に佇んでいられた。
太陽の黄色は、母。
太陽の光は、母の思い出。
今日は太陽が出てないから、
母を一瞬も、思い出さなくて済む。
私は寝ている間に脱げた、片方のフワフワした手触りの靴下を履き直した。
会社に行かなくてはならない。
青い絨毯の上に私は座り込んで、窓の雪を見ている。
ストーブはなかなか暖まらない。
「ミナト?。」
背後で急に人の声がして、私はとても驚いた。
意外と東北出身者は雪には困らせられる事も多いためか、冬が好きになる事は、珍しいのかもしれない。
夏は太陽がジリジリと手に届くみたいに、すぐそこにある気がするから―。
ずっと冬が好きでいたい。
やっぱり天気予報は当たって、朝から空は暗い煙色に見える程、影っている。
煙色の空は心を持たない機械の様に、ただただ、次々と白い雪を降らせる。
一月の暗い大きな影空は、私の窓から入る太陽の光を拒んで、
私は目を閉じてしまわなくても、安心して窓辺に佇んでいられた。
太陽の黄色は、母。
太陽の光は、母の思い出。
今日は太陽が出てないから、
母を一瞬も、思い出さなくて済む。
私は寝ている間に脱げた、片方のフワフワした手触りの靴下を履き直した。
会社に行かなくてはならない。
青い絨毯の上に私は座り込んで、窓の雪を見ている。
ストーブはなかなか暖まらない。
「ミナト?。」
背後で急に人の声がして、私はとても驚いた。