3センチ。
あたしと結衣は、住んでる
愛東団地へと足を進めていた。
あたしは脇本の態度を
思い浮かべる…
あんなに無愛想だったっけ…?
「―――恵麻っ!!」
「…はっ?!」
結衣に話しかけられてたみたい。
「はっ?!じゃないよッ!
だからー恵麻は脇本の事
好きなのー?」
ケラケラ笑いながら結衣が聞いてきた。
「…はっ?!何で?!」
―――――なんで好きとかになるの?
…そういう気持ちではない。
「恵麻?」
結衣が首をかしげながら聞いてくる。
「…っ好きじゃないよ別にっ!」
あたしは強く否定した。