3センチ。

1-A



入学式が終わりクラスへ戻ってくるときあたしは恥ずかしくてならなかった。
結衣は大爆笑だし、ホントありえない。

そう。やっぱりあたしの母は来ていたのだ。
どこかで
「おい、あれ誰の母さん?」
「服装ばりうけるしっ!」
というセリフがちらほらと聞こえた。

来ないでって言ったのに…
まじ最悪。はあー…

「恵麻っ★お母さん来てたねえー♪」
「…結衣笑いすぎ」
「だって服装ホントおもしろかったんだもん♪」
結衣はまだ笑いが治まらないらしく
思い出しては笑いを繰り返している。

「えっ!アレ、恵麻のお母さんだったのお!?」
みつきが聞いてたんだ。ヤバイ…
「あ…えっと…」
あたしが言う前に結衣が答えた。
「うん、そおだよっ!」
へえ~と言ったのは亜実だった。
「あたしもあんなお母さんが良いなあ」

えっっ…どこがあっ!?
ありえないから…
どうやらあたし以外は別に何とも思ってないようだ。
まあ、当たり前か…?

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