あのころ…

 キーンコーンカ―ンコーン…
 始業を知らせるベルが鳴る。
「じゃあ、佐伯先輩! 今日の放課後、行きますね!」
「おぅ! 待ってるからな! 2人とも!」
「はい!」
「はい…」
 僕は小さく返事をした。
「いくぞ、松本!」
「うん…」
 僕と高峰は教室まで走った。


   ~昼休み~

「あっ…あのっ…、松本君っ!」
「ふぁい?」
 僕は口におにぎりを2つ頬張ったまま、声をかけてきた隣のクラスの女子(?)に返事をする。
「ちょっと…いい?」
「ふぁい」
 僕は急いでおにぎりをかみ砕く(ちょっと、表現が悪いか?)。
 僕は女子生徒についていって、図書室まで連れて行かれた。
「ねぇ…、なに?」
「…」
 僕の問いにその女子は答えない。
 あっ! まさかの告白とか?
「-っ、ごめんなさいっ!」
「へ?」
 女子生徒は走り去っていった。
 それと同時に、本棚の陰から、男子生徒がぞろぞろ出てきた。
「なっ…なんだよ…」
「松本健くんかなぁ?」
 この人、絶対不良だ。めっちゃ髪の毛、金色なんだけど。
「そうだけど?」
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