好きだけど嫌い<短>
確かに自分自身でもわからなかった。
どんな話なのかも知らないし、聞くのが怖い。
それが、一番の理由かもしれない。
「じゃあ、一馬のこと好き?嫌い?」
それは、簡単だった。
でも、なかなか言える言葉ではない。
今まで、隠し通してきた気持ちだから。
「どんな気持ちでも、いいよ?
でもさ、絢香がないてるのは、なんで?
一馬が好きだからじゃないの?
嬉しかったんでしょ?」
確かにそうだ。
嫌いだったら、こんなメール一通で泣いたりなんかしない。