加納欄の誤解 シリーズ15シーズン2
加納欄の誤解 シリーズ15シーズン2
「欄!岸町の捜査、終わったか?」

「はい!終わってますよ!高遠先輩、この前の、あの、なんだっけ、爆弾の!あれ、書類提出したか?って、さっき、吉井さん、聞いてきましたよ?」


久しぶりですっ(^O^)


加納欄です。


ここ最近、あたしは、高遠先輩と組むことが多くて、何故か、毎日のように、事件に関わっていた。


なぜ、高遠先輩と組んでいるのかと言うと。


あたしの相棒とされている、苫利先輩が、6ヶ月間、本庁に研修に行っているのだ。


「欄!これ違う!岸町先に、報告書書いとけよ。昨日の芦辺町のまだかよ!昨日中って、言っといただろ?欄!コーヒー!」


あ~。


そんなに、ポンポン言わなくったって、言いじゃん!


「芦辺は、昨日課長に出しましたよ?岸町は、もう少し待っててください。はい、コーヒー」

あたしは、高遠先輩に、お砂糖をたぁっぷり入れて、渡した。

高遠先輩が、一口すすった。

猫舌なのだ。

「アチッ。甘っ!砂糖入れんなよ。ブラックなの知ってるだろ?」


わざとですよぉ~だ。


「高遠先輩、余裕なさそうだから、少し頭に、糖分を流そうと思って。何かあるんですか?随分急いでるように、見えますけど」

あたしは、言われた書類は、あらかた終わっている。

別に、明日に回しても、大丈夫な物ばかりのハズだ。

「別に、関係ねぇよ」


…………。


「でぇとですか?」

言った瞬間に、手で口をふさがれた。

「誰にも言うなよ!」

「言いませんよ」

あたしは、高遠先輩の手を外しながら、答えた。

「いいじゃありませんか。なんで、知られたくないんです?」

「お前ならどうなんだよ。デートするのを、署の奴等がニヤケながら見るんだぞ」


ま、まぁ。


確かに……。


「気持ちは、分からなくは、ないですけど……。あ、祥子先輩こっち見た」

祥子先輩は、あたしと目が合うと、ツーンと、そっぽを向いてしまった。


あ……。


まだ、お怒りモード?


「高遠先輩っ!デートがバレるとか、そんなことの前に、祥子先輩の、機嫌早く直してくださいよ」


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