加納欄の誤解 シリーズ15シーズン2
「あんのやろぉ」

「……すみません。逃げれなくて……」

「お前の感じる場所だもんな」

「ち、違いますっ!やめてください!」

「ムキになるなよ。わかってるから。なんにせよ、タカの酒癖の悪さが原因なんだから。それで祥子と喧嘩してんだぜ」


酒癖?


「私の中では、高遠先輩は、酒癖はいいほうですよ?」

いっつもスマートに飲んでる、高遠先輩を思い出していた。

「欄、タカの本性知らないのか?あいつは、酔っ払ったら、ただのキス魔のオヤジだぜ」


キ、キス魔?


高遠先輩が?


「野郎でも関係なくキスしてくるんだよ。最低なエロオヤジだよ。だから、キスマークだけだったら、吸血鬼に噛まれたと思って忘れろ」


吸血鬼?


吸血鬼なんかに、噛まれたら、忘れられないよ!


「吸われてアトついたんだろ?」


……もぉ(>_<)


「……怒って、ないん、ですか?」

あたしは、聞いてみた。

「何に?」

「あ、だから、その……キス、マーク……」

「言ったろ。タカの酒癖なんだから。怒んねぇよ。でも、欄が、例え苦手な所をつかれたとしても、タカを張り倒してでも、拒否らなかったのは、気に入らないかな」


…………。


だって……(-.-)


「殴れませんよ。先輩だもん」

あたしは、上目遣いで、大山先輩を見た。

しょうがねぇなぁ。という顔つきで、大山先輩が、あたしを見た。

大山先輩の顔が、ゆっくり近づいてきた。

あたしは、そっと目を閉じた。


久しぶりに、いただきまぁす(^O^)


トゥルルルル。


後少しで唇が触れようとした時に、1本の電話が鳴った。

あたしの、ご馳走は、目の前で消え去ったのだった(:_;)



―おわり―


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