R -gray*dearest-
「…だ、誰か助けてぇ!!」
秀は過度の焦りで必死に助けを呼んでみたが、
センター街の裏道に迷い込んでしまったらしく、
なかなか気付いてくれない。
秀が走る道は、迷路のように曲がりくねっている。
そして適当な方向に走っていると
T字路に突き当たった。
横にあったポリバケツを、
少しでも時間稼ぎするために
おもいっきりヤンキー達の前にぶちまけ、
そして、無意識のうちに右に曲がる。
しかし、
「しまった!!」