ヒメ恋~Last Love~
理奈は間違いなく、オレの最も嫌いなタイプだった。


会社のためとは言え、こんな女を彼女にしなければならないオレを、自分でとても可哀相に思うよ。


でもこの苦労は、今まで女と遊びすぎて散々美海を泣かせてきた報いなのかもしれないーー。


もしそうなら、たった2年のオレの苦労なんて、まだまだ美海の足元にも及ばないな…。




「ちょっと!!聞いてるの?!」


理奈の怒鳴り声で、オレは一気に現実に引き戻された。


「聞いてるよ」


理奈に呼び出されていたこと、すっかり忘れていたーー。


「浮気してないんなら、証明してよ」


証明…?


「どうやって?」


「あたしを今すぐ抱いて」


またか…。


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