ヒメ恋~Last Love~
「まさか、違うわよ…。でもそれに近いかしら?ねぇ?海斗?」


悪戯な笑みを浮かべる母は相変わらずの小悪魔ぶりで、いつも父はこの妖しい笑みに瞬殺されている・・・。


「コホン…、美加!!もういいから!!」


「海斗…耳まで赤いわよ…?愛する娘にはきちんと真実を教えてあげないと。美海、私を家から出さなかったのは、私と赤ちゃんの命を守るためよ。また事故にあったりしたら大変でしょう?だから検診日以外は、本当に外出させてもらえなかったわ」


「当然のことだ。大切な美加の体と、かけがえのない命を守るためだ」


それにしても…やりすぎではーー?


「あっ、まさか…彼女のせい?そう言えば、彼女はどうなったの?」


さっきの話では、その後どうなったのかは語られていない。

まさかまた…お母様に危害を?!


「彼女は死んだよ…。美加を道路に突き飛ばした直後、逃げようと反対車線に飛び出して…バイクに跳ねられた・・・」


「え・・・」


亡くなったーー?



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