ヒメ恋~Last Love~
「美海、颯斗くん。今日はただ2人に私たちの気持ちを伝えたかっただけだよ。お前たちが結婚して幸せになってくれたら私たちも嬉しい。それに颯斗くんは、美海を気に入ってくれているしね…?」


「しゃ、社長?!」


「ははは、隠すことはないよ。君の美海を見る目は、完全に恋する男の目だ。きっと私たちの宝を君も愛し、慈しんでくれるだろう…。君になら美海を任せられるよ」


話がどんどん進んでいく…それに反比例するかのように、あたしの心は沈んでいく…。


どうすることが最善策なのか、本当は分かってる。


あたしが颯斗さんと結婚すれば、全てがうまくいく。

両親も喜ぶ、会社だってきっと盛り立てて行ける・・・。

それに…きっと颯斗さんはあたしを幸せにしてくれる。

愛してくれるーー。


分かっているのに踏み切れないのは…
海里があたしの心を支配しているからーー。




「美海、聞いているのか?」


「は、はい・・・」





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