ヒメ恋~Last Love~
あたしの時間は、1年前のあの夏から止まっていた。
まるで奈落の底に突き落とされたような……そんな感覚。
1年経った今も、あたしはそこから這い上がれないでいた。
それほどショックだった。
あたしの18年分の想いを全部否定されたようなものだから。
あたしは癒えない傷を抱えたまま、今まで通り無邪気に海里の側で笑うことができなかった。
海里のことを考えられないように忙しくすることで、
……自分を誤魔化した。